「2021 年グローバル不動産投資戦略年報」の中間レポートを発表
― アジア太平洋地域の経済復興が不動産需要の回復を下支え ―

報道各位

2021 年 8 月 5 日

ラサール不動産投資顧問株式会社

不動産投資顧問会社、ラサール インベストメント マネージメント インク(本社:米国イリノイ州シカゴ、最高経営責任者:マーク・ガベイ、以下 ラサール)は、世界の不動産投資の展望に関する調査分析レポート「2021年グローバル不動産投資戦略年報」の中間レポートを発表しました。当レポートでは、例年12~1月に年初時点、7~8月に年央時点での主要各国における不動産投資を展望し、世界の投資家にお伝えしています。以下、その概要をお知らせいたします。

当レポートでは、世界経済の復活、リーシング活動の再開、資本市場取引の回復などを受け、2021年半ば時点での不動産投資家の意識は非常に楽観的である、と結論付けました。

アジア太平洋地域の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)からの回復力は際立っています。パンデミックの初期段階での迅速な封じ込め措置と緊急の財政出動により、アジア太平洋地域ではワクチン接種で出遅れながらも、世界のどの地域よりも早く経済復興が進みました。ラサールは、中国やアジア太平洋の先進諸国でのワクチン接種の加速と、北米やヨーロッパの景気回復もまた、アジア太平洋地域にとって追い風となると見込んでいます。またこれらアジア太平洋地域、欧米の状況が、中間所得層の台頭、消費拡大、地域間の貿易やサプライチェーンネットワークの拡大、そして技術革新や都市インフラへの投資強化といった、不動産投資のパフォーマンスに恩恵をもたらす地域的トレンドを牽引しています。

アジア太平洋地域内での消費、とりわけeコマースは、同地域の物流施設への需要を引き続き主導すると見込まれています。域内の主要オフィス市場の間ではパフォーマンスにばらつきが出ると思われますが、域内におけるオフィスへの復帰意欲は、他の地域と比べると抜きん出ています。総じて、域内の主要な市場において、パンデミックの発生でオフィス需要が低下したのは、わずか1四半期のみでした。オフィス市場は他の地域よりも全体的に見通しが良好で、投資家の関心も高いことから、引き続き注目を集めています。ラサールはまた、安定的な収入が見込まれるとの理由から、コア投資家の中心的な投資対象として、日本の賃貸住宅市場を特に好感しています。

また、パンデミックの中、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する投資方針は、多くの不動産オーナーにとって中心的なテーマとなっています。ESGへの検討において、世界の中でアジア太平洋地域には、これまでよりも大きな役割を担うことが期待されており、多くの国がカーボンニュートラルに向けた取り組みを発表しています。その結果、投資家やテナントはこれまで以上にESG基準に配慮しています。

ラサールのアジア太平洋地域投資戦略・リサーチ責任者であるエリーシャ・セは、「経済活動の回復に伴い、域内の物流施設や賃貸住宅を中心とした当社の選好するセクターや、日本の主要不動産市場に引き続き注目しています。また、域内において景気回復の恩恵を受ける特定のオフィス市場への投資機会も魅力的です。リスクを許容できる投資家に対しては、ホテルや商業施設など人気度の低いセクターの中で、相対的に高い付加価値を実現しうる物件の発掘に重点を置いています」と話しています。

ラサールのアジア太平洋地域CEO兼、日本法人のラサール不動産投資顧問代表取締役社長、キース藤井は、「アジア太平洋地域のCOVID-19からの全体的な回復力は驚異的で、同地域の経済と不動産市場の回復は幅広い収益機会を提供しています。環境に配慮したグリーンビルに対する各国政府やテナントからの支持はますます高まっており、グリーンビルはESG基準に準拠していない建物を中長期的にアウトパフォームするとみています。日本市場については、商業施設セクターの中では生活必需品を主要テナントとする物件が最も強い回復力を示しています。また、賃貸住宅はパンデミック以降も入居率が高く、引き続き投資家に好まれています」と話しています。

ラサール インベストメント マネージメントについて
ラサール インベストメント マネージメントは、世界有数の不動産投資顧問会社です。世界規模で、私募、公募の不動産投資活動、負債性投資をしており、総運用資産残高は約730億ドルです(2021年3月末現在)。主要顧客は、世界の公的年金基金、企業年金基金、保険会社、政府関連、企業、その他基金(大学基金他)などで、世界中の機関や個人投資家の資金管理を行い、セパレートアカウント型、オープンエンド型ファンド、クローズドエンド型ファンド、公募証券、エンティティレベル投資等の手法で投資を行っています。また、世界最大級の総合不動産サービス企業であるジョーンズ ラング ラサール グループ(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)傘下にあります。なお、ラサール不動産投資顧問株式会社は、ラサール インベストメント マネージメントの日本法人です。詳しい情報は、www.japan.lasalle.comをご覧ください。

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